マルセル・ブロイヤー

マルセル・ブロイヤー

今回は、マルセル・ブロイヤーを取り上げてみました。マルセル・ブロイヤーは、バウハウスの学生でしたが、卒業するとバウハウスの工房で制作をはじめます。そして、かの有名なワシリーチェアやチェスカチェアをデザインすることになります。

また、家具(得に椅子)デザイナーとしてのマルセル・ブロイヤーは語られることが多い反面、建築家としてのマルセル・ブロイヤーの紹介場面が少ないようです。今回は、建築家としてのマルセル・ブロイヤーにも焦点を当ててみました。

Knoll製 ワシリー・チェア

マルセル・ブロイアー略歴

[Marcel Breuer (1902〜1981) ]

1902年にハンガリーのペックスで生まれたマルセル・ブロイヤーは、最初はドイツやフランスの前衛的なデザインの世界から離れた位置にいた。しかし、雑誌などで前衛的な世界を知り、美術を学ぶ為にウィーンへ行き、そこで、ワイマールにバウハウスが設立されることを知り、1920年にそこへ移った。

当時の家具工房のフォルムマスターであったヴァルター・グロピウスはマルセル・ブロイヤーの才能を見抜き、家具のデザインを勧めた。初期の作品には布張りの木製のもので「アフリカン チェア」がある。やがて、幾何学的で水平と垂直を意識したシンプルな形のデザインへ変わっていく 1925年に自転車のフレームからインスピレーションを得て、家具にスチールパイプを使いはじめる。

マルセル・ブロイヤーは、1928年までデッサウのバウハウスで教えた後、3年間ベルリンで建築とインテリアデザインに取り組んだ。このころの作品に「デ・フランチェスコ・アパート」「ラウム邸」がある。

マルセル・ブロイヤーは、1935年グロピウスと共にイギリスで2年間を過ごした彼は、F.R.S.Yorkeと共同で多くの建築に参加したり、プライウッドの曲げ木の家具のデザインをしている。


S32:1927年に発表したカンティレバー構造のチェア。曲げ木の技術で有名なTHONET(トーネット)社の技術開発に誕生。愛娘の名前から「チェスカ・チェア」という愛称でも親しまれる。

B64 Cesca (miniature)(B64 チェスカ ミニチュア)B64 S32N(マルセル・ブロイヤー S32N)S32N B3 Wassily (miniature)(B3 ワシリー ミニチュア)B3

1921年 木製の椅子

後にワシリーチェアと呼ばれる「Model B3」

デッサウのグロピウスの家のオフィスルーム。回転椅子は「Model B7」

プライウッドの曲げ木による椅子

アルミと木でできたリクライニングチェア

その後、グロピウスのあとを追いアメリカに渡り、ハーバードで教職に就いた。1946年から1976年の引退までニューヨークで事務所を開き、数多くの建築の仕事をしている。1947年と1951年に建てられた自邸、グラス・ハウス(1945)、ニューヨーク近代美術館に置かれる家(1949)、それから、1952年には、パリのユネスコ本部の設計によって国際的なフィールドへ広がっていきました。その他の代表的な建築には、ホイットニー美術館、IBM リサーチセンター、ニューヨーク州立大学、HUD、Flaineがあります。

マルセル・ブロイヤーは1981年にニューヨークで死にました。1968年にAIA金メダルを受賞しています。

*画像は、Saint John’s Celebrates Marcel Breuer,Architectのものです。


マルセル・ブロイヤーに関する書籍

マルセル・ブロイヤーの住宅―M.ブロイヤーとH.ベッカードのアメリカン・モダンリビングデビッド マセロ(著), David Masello (原著),

滝浦浩 (翻訳)

戦後のマルセル・ブロイヤーとその弟子達の作品を紹介。
近代椅子学事始―The
new theory and basics of the modern
chairワールド・ムック
島崎 信(著)
椅子の表層部分だけでなく、混沌としている椅子群を体系的に分類。近代椅子デザイン史観・四大潮流、名作椅子の座り心地を軸に写真と共に展開する。カバー裏面に、近代椅子でザインの流れが通観できる系譜図を掲載。
Process
32: The Legacy of Marcel Breuer (Process
Architecture Ser.; No 32)
ペーパーバック (1993/07/01) Digital Manga

Inc

Marcel
Breuer, Architect: The Career and the
Buildings
Isabelle Hyman (著),

Marcel Breuer (著) ハードカバー

(2001/11/01) Harry N Abrams

ユネスコのパリの本部、”the Hooper House

II”、ボルティモア・ニューヨークのホイットニー美術館等のマルセル・ブロイアーの建物を紹介。バウハウス時代、家具デザイナーとしてスタートし、ハーバード大学の大学院で建築を教える間の50年の経歴に、批評家は、建築の仕事よりも家具デザインの仕事を賞賛する傾向があります。ハイマンは、建築家としてブロイアーの卓越した能力を、295点の図解(うちフル・カラーのうちの35点)によって再評価しています。

Architecture
Without Rules: The Houses of Marcel Breuer
and Herbert Beckhard
David Masello (著)

ペーパーバック(1996/01/01) W W

Norton & Co

マルセル・ブロイアーとアメリカの建築家ハーバート・ベッカードの共同作業によって生まれた20軒の住宅を紹介。大きな、内部のスペース、粗石壁、連続した滑らかな表面など...。カリフォルニア、ミネソタ、ニューヨーク、バーモントおよびスイスの個人住宅は、それぞれにそれらのクライアントのライフスタイルを反映する現代主義的構成になっています。カラー16点、白黒写真100点によってわかりやすく紹介されています。
Architecture
Without Rules: The Houses of Marcel Breuer
and Herbert Beckhard
David Masello (著)

ハードカバー(1994/11/30) W W Norton

& Co

ハードカバー版
Marcel
Breuer: A Memoir
Robert F. Gatje

(著), I. M. Pei (著) ペーパーバック

(2000/11/01) Penguin USA (P)

I. M.

Peiによって語られるマルセル・ブロイヤー...等。目次は以下の通り(Preface

and Acknowledgments/Foreword I.M. Pei/An

Introductory Biography of Marcel

Breuer:/The Office on Thirty-Seventh

Street:/The Office on Fifty-Seventh

Street: 1956–1960/New York:

1960–1963/The Paris Office:

1964–1966/“The Taste of Space . . . The

Juice of Stone”/The New York Office:

1964–1966/Madison Avenue:

1966–1971/Kabul: 1971–1973/New York:

1971–1976/MBA Without Breuer:

1976–1981/Epilogue

Marcel
Breuer. Die Wohnhaeuser 1923 –
1973.
Joachim Driller (著)

ペーパーバック(1998/09) Deutsche

V.-A., Stgt.

Marcel
Breuer: Furniture and Interiors
C. Wilk (著)

ペーパーバック(1990/06/01)

Distributed Art Pub (Dap)

Marcel
Breuer: Furniture and Interiors
Christopher Wilk

(著) ハードカバー(1981/06/01)

Distributed Art Pub (Dap)


マルセル・ブロイヤーに関するサイト

国内
ホイットニー美術館 個人サイト。写真・地図・なにより日本語なのがうれしい。
海外
Saint
John’s Celebrates Marcel
Breuer,Architect
主に、アメリカに渡ってからのマルセル・ブロイヤーの作品を紹介。写真は多い。
BAUHAUS
Dessau
デッサウのバウ・ハウスのホームページ。マルセル・ブロイヤーのデザインも見れる。
BAUHAUS-Archive
in Berlin
バウ・ハウスの工房でデザインされた建築やプロダクト、グラフィックなどを見ることができます。
Stiftung
Masters’ Houses in Dessou
デッサウでのバウ・ハウスの様子を見ることができます。マルセル・ブロイヤーのデザインした椅子も見ることができます。