スウォッチ(swatch)

スウォッチ(swatch)

最近、スウォッチのリーフレットを目にすることがあったのだが、バウハウス風のデザインが目を引いた。スウォッチに対しては、ポスト・モダン風のイメージを持っていたので、そのギャップが頭に残っていて、少し調べてみようかと思った。

スウォッチは、その誕生からして戦略的で、商品開発もマーケティングも、現在にいたるまで、一つの理念によって貫き通されている。それは、「少数部品を使う単純構造」というコンセプトであり、同時に、外にまとうデザインは、フレキシブルに対応するというものだ。

そう考えると、私が感じたギャップも解消される。スウォッチは、時代にあわせてデザインを変えている...というより、常に変化させている。それこそがスウォッチなのだ。

最近よく目にするようになったダイムラーベンツのsmartは、もともとはフォルクスワーゲンとスウォッチ(SMH)の共同開発の形で進んでいた。スウォッチのCEO、ニコラス・G・ハイエクによって、smartの基本コンセプトである、「楽しくてシンプルで環境に良い小さな車」が設定された。(このコンセプトは、スウォッチの時計に対するコンセプトそのものだ)

そんなわけで、スウォッチを特集します。


smart

スウォッチ(swatch)略歴

スイス最大のムーブメントメーカーETA社の社長アーンスト・トムケ博士が、台頭する日本や香港のクォーツと計に対抗することを目的とした、革命的ともいえる低コストの時計。1980年にプロジェクトに着手した時、「少数部品を使う単純構造」というコンセプトのもとに、次のような基本スペックが定められた。

時計はアナログでなくてはならず、デジタルは採用しない。

非常に高性能であり、正確でなければならない。

オートメーションで組み立てる部品の数を制限して、製造コストを押さえるものとする。

彼とふたりの技術者ジャック・ミューラーエルマー・モックによって考えられた技術的突破口は、ケースとムーブメントを1つのユニットとして考えるというもので、ケースとベルトにはABS樹脂、クリスタルにはブレキシグラスをつかうことにし、部品数51個の軽くて頑強な防水機能付き腕時計が開発された。1983年に最初のコレクションの販売をスイスで開始する。

年に2回モデル・チェンジを行うため定番商品を持たないのが特徴。こうした、ファッション・アクセサリーと腕時計の中間的な製品を売るための戦略は、フランツ・X・スプレッシャーによって考えられ、「スウォッチ」のネーミングも、彼によってなされた。

1986年に「ポップ・スウォッチ」、1990年に200m防水機能を持つ「スクーバ200」、同年「クロノグラフ」、1991年には自動巻、1995年には、初のメタルモデル「スウォッチ・アイロニー」、1997年には、プラスチック・クオーツ最薄の「スウォッチ・スキン」を発表するなど多くのバリエーションを持つ。

一流デザイナーを起用した、「アート・スウォッチ」は1985年に登場。同じ文字盤が存在しない140個限定モデルだったため、大ヒット。以後、アメリカのキース・ヘリング、日本の横尾忠則に依頼したアーティスト・コレクション等が発表された。これまでに参加したアーティストの数は、約100名にのぼる。希少価値があることからコレクターズ・アイテムの対象となり、キキ・ピカソのプロトタイプがニューヨークのオークションで500万円近くで落札されたとの記録もある。

シーズン特定のスペシャルモデルは、クリスマス・スペシャル、ヴァレンタイン・スペシャル、ハロウィン・スペシャル等がある。デザインの拠点はミラノのクレアティブ・ラボ。そこで、70種類の新モデルを発売する場合、500近くのデザイン案が検討されるという。

短期間でデザイン、価格、販売方法の斬新さで成功したスウォッチは、発表後10年が経たない92年4月の段階で、総生産1億本を達成。この頃から盛んになったファッション・ブランドによる時計生産に先鞭をつける形で、スウォッチの先見性が証明された。96年アトランタオリンピックの公式時計となり、会期中に総生産2億本を達成した。

2000年には、シドニー・オリンピックの公式計時も担当した。

スウォッチのメッセージ

スウォッチは高品質、低価格、挑発、生活の悦楽を意味している。
社会全体の利益のために平和、環境、行動に対して責任をもつ。
人間としての心によって、信じられないような目的を達成する。

スウォッチのメッセージは穏やかだが、しかし地球上のすべての人に絶望的な状況で戦う意志と、具体的な努力をするための知性と、危険を冒す勇気と、子供の夢をもち続ける必要を示すものだ。

エンジニアズ・スウォッチ

エンジニア達のサイン入。

歴史的意義を持っている。


ピカソ・スウォッチ
高値のコレクターズ・アイテム


クロノグラフ


メディカル・スウォッチ
ポケットに入れられる

POP (Neanda Orange:1988年)

Pulme D’Elephant Rose (2000年)

GENT Signalite

GENT

デザイン:Anne-Flore

ニコラス・G・ハイエク

2010年6月28日、心不全のため執務中に死去、82歳。

ニコラス・G・ハイエク は、レバノン・ベイルート生まれ。スイス伝統の時計産業が、日本のデジタル時計の大量生産などの影響で苦境に陥っていた80年代、同産業の立て直しにコンサルタントとして乗り出した。

伝統の機械式時計ではなく、斬新なデザインで安価なクオーツ時計の「スウォッチ」が世界的にヒット。83年に同グループの前身となる会社、SMHを創業し、98年に社名をスウォッチ・グループと改めた。

傘下に「オメガ」「ブレゲ」などの高級時計ブランドも擁し、スイス時計産業を危機から救った経営者として注目された。

IRONY CHRONO AUTOMATIC

NEW GENT BLUE REBEL

GENT

デザイン:ゲイリー・カード

IRONY RETROGRADE

007/ヴィラン・コレクション

GENT

デザイン:キャリー・マンデン

GENT

デザイン:クリスチャン・モンテネグロ

スペシャル

フィル・コリンズ (Phil’s Greatest)

スウォッチ(swatch)に関する書籍

Swatch:
A Guide for Connoisseurs and
Collectors
Edwards 著Foreword

Part I Origins

Part II Collecting Swatch

Part III The Swatch Directory

W.
B. S. Collector’s Guide for Swatch
Watches

Wolfgang Schneider 著

コレクターズ・ガイドの定番
Swatch
Collector

Bonellos 著

スウォッチ・コレクター・ガイドムビギナーからマニアまで、すべてのスウォッチファンのためのスウォッチ情報カタログ

モノマガジン (編集)

スウォッチの技術開発、販売戦略までもヴィジュアルに示した、日本初のスウォッチ・ブック。
スウォッチ付き
スウォッチ聖書 [’92秋冬 GK147
Gruau]
こんなものまであるのか!


スウォッチ(swatch)に関するサイト

The
Swatch Group
ここを見ると、スウォッチが世界最大の時計メーカーだということがわかります。たくさんのブランドを持っているのですね。
Swatch スウォッチの公式サイト。会社の説明書等がダウンロードできる。学生用のpdfのリーフレットは上手にデザインされている。
スウォッチ スウォッチの日本のサイト。
スウォッチ解説 次郎さんのスウォッチ解説。わかりやすく、情報量もすごい。コレクターズ・アイテムを見ることができる。
★楽天でスウォッチを見る
楽天でもスウォッチを見ることができます。希少品になると結構な値段してます。クリスマス・スペシャルとか...